Shun Fukuda - こころ

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【詩】影

いつの日だっただろうか。

 

暗い夜道を独り歩いていると、国道沿いのコンビニの明るいライトに照らされて、彼は僕の足元から長く伸びて現れた。

 

そして、ふと僕にこう言った。

 

「君は自分自身に不満がある。毎日を心の底から楽しめてはいない。嫌なことばかりに目を向けている」

 

僕のことは全てお見通しだった。そしてこう続けた。

 

「世界が変わるのを待つんじゃない。自分を変えるんだ」

 

そう告げると、交差点の四方からの眩いライトを浴びて、僕の足元から伸びた彼は薄くなり、次第に消えていった。

 

今は知っている。それが僕自身の影だったことを。

 

 

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