Shun Fukuda - こころ

言葉 詩 音楽 レコード などについて。

【詩】君にだけ

十一月も終わろうという頃、

 

少し早めのクリスマス・イルミネーションが

 

東京の夜のもとに、

 

地上の星を飾り付け始める。

 

 

「綺麗だね」という僕と、

 

『そうだね』という君。

 

 

おもむろに僕は

 

街行く人々の騒がしさを遮ろうと、

 

君の耳元で

 

何かを囁いた。

 

 

『また変なことを言って』と言い

 

君は眉間にシワを寄せて、

 

歩くのを止めない。

 

 

僕の小さな声は、

 

僕の愛の言葉は、

 

世界中で君にだけ

 

聴こえればいい。

 

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