2019-11-25 【詩】君にだけ 詩 恋愛 人生 十一月も終わろうという頃、 少し早めのクリスマス・イルミネーションが 東京の夜のもとに、 地上の星を飾り付け始める。 「綺麗だね」という僕と、 『そうだね』という君。 おもむろに僕は 街行く人々の騒がしさを遮ろうと、 君の耳元で 何かを囁いた。 『また変なことを言って』と言い 君は眉間にシワを寄せて、 歩くのを止めない。 僕の小さな声は、 僕の愛の言葉は、 世界中で君にだけ 聴こえればいい。